公務員の年収は民間企業より高いのか比較してみた
昔から「公務員は安泰だ」とか、「給料がいい」とか言われていますが、果たして本当なんだろうかと日頃から疑問に思っていました。
もちろん、公務員といっても民間企業と同様色々な職種や階級があります。また、係長や課長、部長などまで昇進すれば給料も大きく変わるため、それなりの金額をもらっているんだろうなと思います。
でも、昇進もあまりせずに勤めた場合はどれくらいになるのか、自分の年収と比較してどれくらい差があるのか、ちょっと気になりませんか?
そこで、東京都で30代前半の職員の給与を調べてまとめてみます。
対象とする公務員と期間
今回は、日本の首都でもある東京都の公務員を対象としてみます。
なかでも一般的と思われる経歴でもある、4年制大学を卒業後に事務などの一般職員として入庁し、10年目あたり(30歳前半)まで平凡に過ごした場合の給与の変化を調べてみることにします。
東京都の公務員の給与
まず初めに公務員の給与は、各自治体等の条例などで公表されているのをご存じでしょうか。
例えば東京都の場合、例規集という各条例が公表されているウェブページがあります。
今回は2019年7月現在の東京都の例規集から給与に関する条例を参考にして考えてみました。また、新卒1年目の給与については、採用情報を参考にしていきます。
なお、例規等から私がわかる範囲で考えていきますので、実際の給料とは差が出ることはご了承ください。
まず、新卒1年目の給料ですが、採用情報から得られた情報によると、20%の地域手当(※)が含めて約220,400円とのことです。
また、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)は年間おおむね4.60月分支給されるようです。
(※)公務員は勤務する地域によって地域手当というものがあり、都道府県等により比率が異なります。物価の高い都市部に住む場合に、その差額を補てんする意味合いがあるため、東京の20%が一番高い数字となります。
先ほどの初任給から1年目は給与表の1級29号となりますので、その先は1年間で4号ずつ昇給します。また、東京都の場合は1級職歴が5年以上で主任への昇給試験が受験できるため、ストレートで昇給し、6年目からは主任となると想定した結果、このようになりました。
(レイアウトの都合上、表はパソコンで見ることをお勧めします。)
年齢 | 号給 | 給料月額 | 給与 (給料+地域手当) |
年収 (ボーナス含む) |
|
23 | 1級 | 29号 | 184,100 | 220,920 | 3,667,272 |
24 | 1級 | 33号 | 192,500 | 231,000 | 3,834,600 |
25 | 1級 | 37号 | 200,200 | 240,240 | 3,987,984 |
26 | 1級 | 41号 | 207,100 | 248,520 | 4,125,432 |
27 | 1級 | 45号 | 213,900 | 256,680 | 4,260,888 |
28 | 2級 | 17号 | 228,900 | 274,680 | 4,559,688 |
29 | 2級 | 21号 | 236,500 | 283,800 | 4,711,080 |
30 | 2級 | 25号 | 244,100 | 292,920 | 4,862,472 |
31 | 2級 | 29号 | 251,700 | 302,040 | 5,013,864 |
32 | 2級 | 33号 | 259,900 | 311,880 | 5,177,208 |
感想
この金額を見て皆さんはどのように感じたでしょうか。
私個人の正直な感想として、これ以外に通勤手当及び超過勤務手当などの手当があることも考えると東京都の給料は高いのかなと思いますが、その中でもやっぱり地域手当20%は大きい気がします。
同じ公務員であっても地域によって地域手当の比率が異なることを考えると東京都と地方の公務員を一色淡にまとめて考えることはしない方が良いのかもしれません。