ストレスチェックで高ストレスと判定されたら、すべきこと
ある程度の規模の会社に勤めている場合は年に1回ストレスチェックというアンケート調査のようなものが行われています。
今回は、このストレスチェックで「高ストレス」と判定された場合にどうすべきかを考察してみました。
ストレスチェック制度とは
厚生労働省のサイトには以下のとおり説明があります。
ストレスチェック制度は、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気付きを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させるとともに、検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげることによって、労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することを主な目的としたものです。平成27年12月に施行されました。
ストレスチェックには、いくつかの問いがありますが、それらの問いは次の3つの領域の分類されています。
A:ストレスの原因と考えられる因子
B:ストレスによっておこる心身の反応
C:ストレス反応に影響を与える他の因子
そして、それぞれの領域ごとに点数を算出します。
例えば、合計点数を用いて算出した場合は、以下のいずれかの場合に該当すると高ストレス者と判定されます。
1.領域Bの合計点数が77 点以上(最高点は4×29=116 点)であること
2.領域AとCの合算の合計点数が76 点以上(最高点は4×17+4×9=104点)であり、かつ領域Bの合計点数が63 点以上であること
そのため、ストレスによる心身の反応が顕著に表れている、もしくは、仕事の内容などから心理的な負担が大きかったり、周囲のサポート状況に影響を受けてたりする場合は該当してくることになります。
高ストレス者と判定された際の面接は受けるべき?
高ストレス者に対しては、面接指導の勧奨が行われます。
ただし、この面談では面接内容は本人の同意のもとに提供される一方で、面接指導を踏まえた医師の意見などは、事業者に提供されることがあります。
面接を申し込む場合は、上司などに伝わる可能性があること理解したうえで面接にのぞむべきでしょう。
(各職場等によって異なることがあるため、対象となった方は面接のご案内等よく読んだ方がよさそうです。)
職場や上司には共有してほしくない場合は?
上司に知られることで不利益は被らないとなっているものの不安は残ります。
けれども、面接を受けないことで心身の状態が悪化することは避けるべきです。
そのような場合は、会社にある相談窓口(情報提供等がされないようなもの)や民間のカウンセリングなどでメンタル面をケアすることもできます。
職場環境の改善に対して即効性はないとは思いますが、誰かに相談することが自分の精神状態の安定に繋がる場合もあります。
勧奨された面接を受けるべきかどうかという悩みも含めてまずは家族や友人などの第三者に相談してみることも方法の一つです。
また、仕事以外に気分転換やリラックスできる時間の確保も心がけてみてください。
気分転換の方法
趣味等があれば、まずはそれをしてみましょう。
日頃から趣味などない方は、例えばいくつか例を挙げてみましたので、以下のようなことをしてみるのはいかがでしょうか。
- 散歩
- ランニング
- ヨガ
- 好きなものを食べる
- ゲーム
- 音楽を聴く
- 映画鑑賞
- 読書
- 手芸
- 塗り絵
とりあえず…
今回高ストレスと判定された原因に心当たりがあるかを考えてみましょう。
環境の改善が必要であれば、勧奨された面接で相談し、現状の問題点を話してみましょう。
また、勧奨された面談が難しいと感じた場合や、高ストレスの原因が良くわからないけれども精神的に辛いといった場合は、個人的にカウンセリングルームで相談したり、精神科や心療内科への受診などメンタルケアをしてみるべきだと思います。
高ストレス状態を放置すると適応障害やうつ病などに悪化してしまう危険性があります。まずは趣味などで辛いことから気持ちをそらしつつ、軽い気持ちで家族や友人、また専門家などに相談してみてください。
悪化してからの治療等をするより、早めに対処した方が治るまでの時間もかかりませんので、早めの相談をおすすめします。